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i-Construction対応の3D測量|国交省基準と必要な成果物まとめ

i-Construction対応の建設現場

i-Constructionとは、国土交通省が推進する建設現場の生産性向上施策です。3D測量はその中核を担う技術で、起工測量・出来形管理・土量計算の各工程で活用されます。求められる主な成果物は、3次元設計データ・点群データ・出来形管理図表の3つ。ここでは国交省の精度基準から成果物の作り方、計測手法の使い分けまで、ICT施工担当者が押さえておくべきポイントを整理しました。

i-Constructionとは?3D測量との関係

i-Constructionは、国土交通省が2016年度からスタートさせた建設現場の生産性向上施策です。ICT(情報通信技術)を測量・設計・施工・検査の全プロセスに導入し、建設業の生産性を2割向上させることを目指しています。

3D測量はi-Constructionの起点となる技術です。従来の横断測量では断面ごとに「線」でしか地形を捉えられませんでしたが、3D測量なら現況地形を「面」で取得できます。この面的データがあってはじめて、3次元設計データとの照合、ICT建機への設計面転送、出来形の面管理が実現するわけです。

段階的適用拡大の経緯:2016年度は土工(発注者指定型)から開始し、その後、舗装工・浚渫工・付帯構造物設置工など対象工種が段階的に拡大されています。現在は地方自治体発注工事への適用も進んでおり、受注者希望型でi-Constructionを適用するケースも増加しています。

i-Constructionで求められる3D測量の基準

国土交通省の「ICT活用工事における3次元計測技術の活用に関する手引き」等で、精度基準と計測方法の要件が定められています。

主な精度基準をまとめると次の通りです。

計測項目要求精度備考
起工測量(現況地形)標高値 ±50mm以内面的に計測(0.25m^2あたり1点以上)
出来形計測標高値 ±50mm以内施工面全体を面的に計測
岩線計測標高値 ±50mm以内岩線の位置・形状を面的に把握
検証点(標定点)水平・標高 ±50mm以内既知点との較差で精度検証

計測方法は、空中写真測量(ドローン)・地上レーザースキャン・トータルステーションのいずれかを使用し、検証点で精度確認を行うことが求められます。計測範囲は施工区域だけでなく、法肩・法尻から外側に余裕幅を持たせて取得する必要がある点もお忘れなく。

必要な成果物一覧と作成方法

提出が求められる主な成果物を一覧にしました。

成果物名形式作成元データ提出先
3次元設計データLandXML等設計図面・縦横断データ発注者(監督職員)
起工測量の点群データLAS / CSVドローン撮影写真・レーザースキャンデータ発注者(監督職員)
出来形管理図表PDF / Excel点群とTINモデルの差分解析発注者(検査職員)
出来形計測の点群データLAS / CSV出来形計測の3D測量データ発注者(検査職員)
精度管理表Excel / PDF検証点との較差計算結果発注者(監督職員)
土量計算書PDF / Excel起工測量と出来形の差分解析発注者(検査職員)

成果物の作成には専用の3D点群処理ソフト(TREND-POINT、EL.Point、Terra Solidなど)が必要です。点群データからTINモデル(不整三角形網)を生成し、設計面との差分をヒートマップで可視化して出来形管理図表に仕上げます。

3D測量の対応工程

ICT施工の現場では、次の4つの段階で3D測量が登場します。

STEP 1

起工測量

施工前の現況地形を3D測量で面的に取得。ドローンまたはレーザースキャナを使い、施工区域全体の点群データを作ります。この現況データが、設計データとの照合基準になります。

STEP 2

3次元設計データ作成・ICT建機への転送

設計図面から3次元設計データ(TINサーフェス)を作成し、ICT建機のマシンコントロール・マシンガイダンスに転送。オペレーターはモニターで設計面と現況面の差を見ながら施工を進められます。

STEP 3

出来形管理(施工中〜施工後)

施工の各段階で3D測量を実施し、出来形を面的に計測。設計データとの差分をヒートマップで表示して、規格値(±50mm等)をクリアしているか確認します。断面管理から面管理に変わることで、施工品質の均一化が格段に進みます。

STEP 4

完成検査・土量算出

最終の出来形計測を行い、出来形管理図表・精度管理表・土量計算書を揃えて完成検査へ。点群同士の差分から土量(切土量・盛土量)を出すので、従来の平均断面法より正確な数量把握ができます。

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対応する計測手法と使い分け

i-Construction対応では、主にドローン(UAV)測量と地上レーザースキャンの2手法が使われます。現場に合った使い分けがポイントです。

比較項目ドローン(UAV)測量地上レーザースキャン
計測精度±2〜5cm±1〜3mm
適した現場広域の土工現場(1ha以上)構造物周辺・法面・狭隘部
計測範囲1フライトで10ha以上1スキャンで半径100m程度
作業時間撮影15〜30分 + 解析半日〜設置・計測で2〜4時間/箇所
天候制約風速5m/s以上・雨天は不可雨天以外は概ね作業可能
植生の影響植生下の地表面取得が困難レーザーが植生を透過しやすい
i-Con適合土工の起工測量・出来形管理で多用構造物出来形・岩線計測で活用

現場の感覚としては、広域の土工現場はドローンが効率的で、構造物の出来形計測や高精度が必要な箇所は地上レーザーの出番です。両方を組み合わせるケースも多く、弊社では現場条件を踏まえて最適な手法を提案しています。

i-Construction対応のメリット

i-Constructionに対応すると、施工者には次の3つのメリットが生まれます。

1

総合評価での加点評価

ICT活用工事の実績は、公共工事の総合評価落札方式で加点対象になります。実績を積むほど今後の入札で有利に。発注者指定型だけでなく、受注者希望型で積極的にICTを活用する姿勢も評価されます。

2

測量・検査工数の大幅削減

従来の丁張り設置・横断測量・出来形検測にかかる時間を大幅にカットできます。ドローンなら起工測量が1日で完了し、出来形管理も面的データの差分解析でスピードアップ。検査時の立会い時間も短くなるため、プロジェクト全体の工期短縮につながります。

3

施工品質の向上と可視化

面的な出来形管理だからこそ、断面管理では見落としがちな局所的な不陸や施工ムラを検出できます。ヒートマップで施工精度を「見える化」すれば、手直し箇所の早期発見と品質の均一化を両立。発注者への説明資料としても説得力が段違いです。

弊社のi-Construction対応実績

弊社では高速道路の改良工事で、i-Construction対応の3D測量を実施しました。ドローン測量と地上レーザースキャンを併用し、延長約2kmの土工区間の起工測量から出来形管理まで一貫して担当した事例です。

対応内容:起工測量(ドローン)、3次元設計データ作成、出来形計測(ドローン+レーザー)、出来形管理図表の作成、土量算出

成果:従来の横断測量に比べて測量工数を約60%削減し、面的な出来形管理により施工品質の可視化を実現しました。

この事例の詳細は以下のページでご紹介しています。

→ 高速道路改良工事のi-Construction対応事例を見る

よくある質問

Q. i-Constructionに初めて対応する場合、何から始めればよいですか?

最初の一歩は、発注者(国交省・自治体)が求める成果物の仕様を確認すること。起工測量の段階から3D測量を導入し、3次元設計データとの照合環境を整えておくのがカギです。弊社は初めてのi-Con対応でも、成果物作成から提出までサポートしています。

Q. i-Construction対応の3D測量に必要な資格はありますか?

測量業務には測量士・測量士補の資格が必要です。ドローン測量の場合は無人航空機操縦者技能証明(国家資格)の取得も推奨されます。弊社は測量業者登録済みで、有資格者が全案件を担当しています。

Q. 対応エリアはどこまでですか?

全国対応しています。本社は京都ですが、北海道から九州まで出張対応が可能です。遠方の場合は交通費・宿泊費が別途発生しますが、事前にお見積もりに含めてご案内します。

まとめ

i-Construction対応の3D測量は、もはや公共工事のICT施工に欠かせない技術です。国交省の精度基準を満たした測量と成果物作成が求められるため、対応実績のある測量会社に依頼することが成功のカギになります。

この記事のポイント:

  • ・ i-Constructionは2016年開始の国交省施策で、3D測量が中核技術
  • ・ 起工測量・出来形管理は標高値±50mm以内の精度が必要
  • ・ 必要な成果物は3次元設計データ・点群データ・出来形管理図表など
  • ・ ドローンと地上レーザーは現場条件に応じて使い分ける
  • ・ 加点評価・工数削減・品質向上の3つのメリットがある

i-Construction対応の3D測量をお考えの方は、まず対象工事の概要を教えてください。必要な成果物と最適な計測手法をご提案します。

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